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少し実践的な知識FXの複利運用について
よく、複利運用のすごさなどについて書かれた本やサイトを見かけますが、
FXでの複利運用について、ちょっと誤解している人が多い気がしますので、
ここで触れておきたいと思います。
FXで複利運用をするにはどうすればよいのでしょうか?
1ドル100円で1万ドル買ったとすれば、
今なら米ドル/円の金利は1.50%だから、
年間1万5000円の金利がつきますよね?
この米ドルが120円まで上がったとすれば、
これの1.50%になるから、
120万×1.50%=1万8000円
となり、1万8000円となります。
受け取る金利が増えたので、
為替レートが上がれば、どんどん金利が増えて、
複利運用になる!と思っている人が多いかもしれませんが、
これは複利運用ではありません。
このケースでは為替レートが上がらなければ、
受け取り金利は増えませんし、
もしレートが下がってしまったら、
逆に受け取り金利は減ってしまします。
実は、
単に通貨を買ってほったらかしでは複利運用はできません。
わかりやすく説明すると、たとえば100万の証拠金で、
年利20%のスワップがもらえるポジションを持ったとします。
1年目で20万のスワップがもらえますが、
そのまま何もしなければ、2年目も20万しかもらえません。
この場合、1年目は年利20%で運用できていますが、
2年目は、120万の証拠金に対して20万の利益なので、
20万÷120万=16.66%
となり、年利は16.66%になります。
これでは、100万に対する単利になってしまっています。
2年目も年利20%を維持したければ、
1年目で得たスワップ益である20万を使って、
年利20%になるポジションを取らなければなりません。
そうすれば、2年目は、120万に対して年利20%になりますから、
120万×1.2=144万
となり1年目の利益に対しても金利がつき、
複利運用できたことになります。
つまり、FXで複利運用をしようと思えば、
スワップ益を使って、自分で再投資しなければなりません。
何もしなければ単利になってしまいます。
ですので、10年間継続して複利で増やして行きたい場合は、
10年間継続して再投資し続けていかなければなりません。
いくら為替差益は狙わず、スワップ益を狙うといっても、
買い増しの際に、よりよいタイミングで買うことができれば、
それだけ安全なポジションを持つことができますから、
スワップ派にも、少しだけトレードスキルは必要になります。
そして、ここが業者を選ぶ時のポイントなのですが、
スワップ益を再投資できる業者とそうでない業者が存在します。
これは、
「為替バカ一押しのFX業者は、、」の一覧表で、
「スワップ新規」の項目で確認できます。
スワップ新規が×になっている業者では、
たとえば20万のスワップ益が出ていて、
それを複利運用するために再投資したい場合は、
一度決済しなければなりません。
ただ、新たにポジションを建てられるほどのスワップ益というのは、
大体の通貨では数十万は必要になってくるので、
少額運用をする人で、最低取引単位が1万通貨の業者を使っている場合は、
とりあえずは先の話になると思います。
1000通貨から取扱いのある業者、または、
南アフリカランドのように、1万通貨の値段が安い通貨は、
数万から再投資できますので、
複利運用できる業者は有利になります。