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最低限必要なFXの知識損失が出た場合はマージンコールに注意!
ここでは、損失が出た場合に、
注意しなければならないことを説明しておきます。
もし今、10万円の証拠金を元に、レバレッジ10倍の業者で、
米ドルを1万ドル買っているとします。
(1万ドル買うために証拠金が10万円必要な業者です。
取引に最低限必要な証拠金を必要証拠金といいます。)
為替手数料は、全部で片道で1000円かかったとします。
買ったときの為替レートをわかりやすく、1ドル100円として、
その後思惑に反して94円になったとします。
そのときの為替差損は6万円で、
かかった手数料が1000円なので、
10万円-6万円-1000円=3万9000円
となり、はじめに入れていた証拠金は、
3万9000円になってしまいます。
このように、そのときの損失や手数料などの経費を全て差し引いた証拠金のことを、
有効証拠金といいます。
注意しなければならないのは、
この有効証拠金が、各業者に決められた証拠金維持率を下回った場合は、
決められたラインを回復する額になるまで、
追加で証拠金を入金しなければならないと言う事です。
わかりやすく説明します。
上記のケースでは、有効証拠金が3万9000円になっていますので、
もともと入れていた証拠金から計算すると、
39%にまで目減りしてしまっています。
FX業者によって違いますが、
一般的に、証拠金維持率というものが決められていて、
かならず、取引に必要な証拠金額(必要証拠金)の○○%は維持してください、
というラインがあります。
もしA社の証拠金維持率が50%の場合、
有効証拠金が、取引に必要な証拠金の50%を割ってしまうと、
A社に「有効証拠金の維持率が50%になるまでお金を入れてください!」
という要請をされます。
これをマージンコール(追証)と言い、
ネット業者の場合は、マージンコールが発生した場合、
入金の要請がメールで届きます。
マージンコールが発生すると、このケースの場合、
以下の2通りのどちらかの対処をしなければなりません。
1.決められた期日までに維持率を回復するためのお金を入金する |
証拠金維持率を50%以上に保たなければならないので、
5万円まで入金しなければなりません。
つまり、現在3万9000円の証拠金が残っていますので、
1万1000円を入金します。
ただ、少数派ですが、業者によっては、
50%を切ったら、100%まで入金してください、と言うところもあります。
つまりこのケースなら、3万9000円まで有効証拠金が目減りしたら、
6万1000円の入金を要請してくる業者もあります。
また、たいていの業者は、
入金要請の際に翌営業日までの期日を指定してきます。
2.証拠金維持率を回復するために外貨を決済する |
必要証拠金が少なくなるので証拠金維持率は回復します。
(決済というのは、外貨を買っていた場合は売り、
売っていた場合は買うことによって、取引を終了させることです。)
このケースだと現時点の有効証拠金は3万9000円です。
この有効証拠金で証拠金維持率が50%になればOKなので、
ポジションを決済して保有外貨の評価額を78万円以下にすれば、
証拠金維持率は50%以上にまで回復します。
3万9000円÷50%×10倍=78万円
つまり、今1万ドルを持っていて、1ドル94円とすると、
78万円÷94円=8297.8
となり、売買単位が1000通貨単位の業者なら、
8000ドル以下になるように決済しなければいけません。
ということは、今1万通貨持っていますので、
2000ドルを決済すればOKということになります。
もし、マージンコールが発生しているにもかかわらず、
こちらが何もアクションを起こさない場合は、
2の対処を業者に強制的に行われます。
また、最低維持しなければならない維持率を割り込んだ度合いによっては、
そこから相場が好転すれば自然に維持率を回復することもあります。
このように、決められた維持率ラインを下回るまで損失が膨らむと、
思わぬところで外貨を売らなければならなくなります。
長期保有を目指す場合は、
強制決済されないようにしなければならないので、
はじめに買い付ける段階で、
いくらまでなら大丈夫というラインを明確にして投資するのは必須です。
業者ごとのマージンコールについては、「証拠金比較」を参照してください。
また、現状FX業者では、
「証拠金維持率」と言ったり、「証拠金使用率」といったり、
表現や意味するものがまちまちで、
はじめてFXをやろうとする人にはややこしいです、、(汗)
コツとしては、自分が興味のある業者1社のシステムを、
深く理解してみてください。
そうすると、その1社が基準となりますので、
他の業者の表現や仕組みは違っても、意味することは見えてくると思います。
最後に、業者によっては、マージンコールの制度がないところもあり、
最近ではマージンコールなしの業者が主流になりつつあるかもしれません。
そういった業者の場合はロスカット制度のみになります。
ロスカットについては次のページを参照してください。
また、マージンコールではなく、
証拠金維持率を下回った場合に、
お客に証拠金が減ってきていますよ、というメールを送る業者もあります。
この場合はメールで通知するだけで入金の要請はしません。
一般的にロスカットアラームなどと呼ばれています。
このあたりは仕組みがややこしくて、
FXにとっつきにくいイメージを与えているかもしれませんが、
かなり重要なところなので、少しがんばって理解してみてください!