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本当に超基礎為替レートはどうやって決まるの?
円高円安の意味はわかりました。
しかし、なぜ1ドル115円だった為替レートが、
勝手に1ドル110円に動いたりするのでしょう?
実は勝手に動いているのではなくて、
需要と供給によって、適正な価格に動いています。
もっと簡単に言うと、
人気が上がれば価値があがり、人気が下がれば価値も下がる方向に動きます。
たとえば、今、次のようなドルの買い注文が出ているとします。
ドルを買いたいと思っている人たち |
Aさん:1ドル115円で買います。 Bさん:1ドル114円で買います。 |
この場合、ドルを持っている人からすれば、
115円で買うといっているAさんに売りたいと思いますが、
もしこの状況でドルの人気が上がると、
「どうしてもドルが買いたい!」というCさんが出てくるかもしれません。
ドルを買いたいと思っている人たち |
Aさん:1ドル115円で買います。 Bさん:1ドル114円で買います。 Cさん:1ドル120円で買います。 |
Cさんはどうしてもドルが買いたいので、
120円と、かなり高めの値段を提示しています。
(売り手にとってよりオイシイ値段を提示しています。)
すると、ドルを持っている人からすれば、
当然Cさんに売るのが得なので、
AさんやBさんからすると、
「自分はドルを買えないかもしれない!」
と、少し焦ります。
すると、絶対にドルを買いたいと思っていたAさんは、
自分の言い値を上げざるを得ません。
ドルを買いたいと思っている人たち |
Aさん:1ドル121円で買います。 Bさん:1ドル114円で買います。 Cさん:1ドル120円で買います。 |
Bさんは
「ドルは買いたいけど、1ドル121円は高いだろ、、、」
と思ったので、言い値をそのままにしておきました。
ここで、売り手は121円のAさんにドルを売り、
1ドル121円で売買が成立したので、このときの為替レートは、1ドル121円になります。
このケースでもし、Bさんが121円は高い、と考えずに、
自分も絶対にドルがほしい!と思って1ドル122円などの言い値を出していたら、
為替レートは1ドル122円になっていたかもしれません。
つまり、
まだドルにそこまで人気がなかったので1ドル121円で収まった、
とも考えられます。
さらに、この状態で、ひょっとしたらドルの人気は思ったほどじゃないかもしれない、
と思ったCさんは、やっぱりドルを買うのをやめようと思いました。
ドルを買いたいと思っている人たち |
Bさん:1ドル114円で買います。 |
残ったのはBさんの1ドル114円の買いの注文だけになりました。
買い人気が薄くなったのを見て、ドルの売り手は、
1ドル114円は安いけど、このままドルの価値が下がったら困るので、
Bさんに114円で売ることにします。
1ドル114円で売買が成立したので、このときの為替レートは、1ドル114円になります。
このようにして、為替レートは勝手に動いたり、
何かの機械が自動的に決めたりしているのではなく、
その通貨の人気によって決まります。
誰か偉い人が、
「今なら1ドル114円で取引するようにしなさい」
というふうに決めているわけでもなく、
外国為替市場で最後に取引された実績がそのまま為替レートになります。
ですので、需要と供給によって、適正価格に動く、
という意味はこういうことだったんです。
この例では、1ドル121円から1ドル114円に変動しましたが、
実際の為替相場では、ここまで急激に変動することはまずありません。
わかりやすくするために極端な例で示しましたが、
実際には、114円25銭と言うように、円の下の「銭」という単位まであり、
1日に2,3円動くこともまれです。(100銭が1円になります。)
また、為替は世界中で取引されているため、
為替レートは分単位、秒単位で変動します。
ここですごく気になることがあります。
「じゃあ、通貨の人気って、どうやってきまるの?」
これについては、次のページで説明します!