外貨預金ってなに?
外貨投資の代表格として、
個人投資家だけでなく、主婦にも利用されている外貨預金です。
「外貨投資=外貨預金」くらいの勢いですが、
本当に外貨投資として、魅力的なのでしょうか?
ここでは、外貨預金がどういうものか説明します。
外貨預金は、読んで時のごとくですが、
円を外貨に換えて、その外貨を銀行に預けておくというものです。
2008年現在、円の金利は非常に安いので、
どの外貨と交換しても、円よりかなり高めの金利がつきます。
外貨預金には、外貨普通預金と外貨定期預金があります。
外貨定期預金について |
定期預金は基本的に途中解約ができません。
ですので、満期日が来て、
円に換えたときに、たまたま為替レートが有利に動いていると、
為替差益が発生して儲かりますが、
もし不利に動いていると、為替差損が発生します。
たとえ預けているときに、為替レートがものすごく有利に動いても、
その時には引き出すことができません。
(どうしても引き出したい場合は引き出せますがペナルティが発生します。)
ですので、この点については外貨定期預金はある意味運任せです。
(最近ではこの点を考慮して、1ヶ月単位で更新できるタイプが主流になっているようですが、
それでもまだ十分な流動性とは言いがたいです。)
また、円を外貨に交換するには為替手数料というものが必要であることは、
これまでに書いた通りです。
実はこの為替手数料ですが、外貨投資の中で、
外貨預金が最も高くつきます。
だいたい米ドルなら1通貨あたりの片道手数料が1円なので、
往復2円になります。
これを考慮すると、外貨預金をはじめた時点で、
為替レートがマイナス2円からスタートすることになります。
また、銀行などではよくキャンペーンで、
金利10%などの外貨定期預金をやっていますが、
この金利が適用されるのは、預けたはじめの1ヶ月だけです。
その後は通常の外貨定期預金の金利が適用されます。
したがって、為替手数料が往復2円、
さらに為替レートは満期日でのレートとなると、
外貨定期預金で利益を出すことはなかなか難しいです。
外貨普通預金について |
いつでも解約できますが、
定期預金に比べてかなり金利が低いため、
為替手数料すらペイするのが大変です。
以下は外貨定期預金と外貨普通預金の金利一覧です。
通貨 | 外貨定期預金金利 | 外貨普通預金金利 |
米ドル | 0.9% | 0.05% |
ユーロ | 0.5% | 0.01% |
豪ドル | 1.88% | 0.40% |
NZドル | 1.24% | 0.40% |
定期預金に比べてかなり金利が低いことがわかります。
仮にNZドル(ニュージーランドドル)の為替手数料が1NZドルあたり往復2円とします。
2012年10月現在、1NZドルはだいたい66円ほどです。
このNZドルの往復に2円かかったとすると、為替手数料は、
2円÷66円=3.03%
約3.03%になります。
これを踏まえて外貨普通預金に預けるとすると、
NZドルの金利は0.40%なので、金利で為替手数料をペイするのに、
7年以上かかる計算になります。
為替レートがうまく円安に振れればもっと早く回収できるかもしれませんが、
もし円高に振れた場合は、さらに長期間かかります、、、
このことからもわかるように、
実は、外貨定期預金にしても、外貨普通預金にしても、
外貨預金で利益を出すことはかなり難しいのです。
最後に外貨定期預金と、外貨普通預金の特徴をまとめた表を載せておきます。
外貨預金の特徴 |
商品名 | 最低投資金額 | 為替手数料(ドル/円) | リスク |
外貨定期預金 | 銀行によるが1000円程度 | 1円程度 | 為替差損と流動性の低さ |
外貨普通預金 | 銀行によるが100円程度 | 1円程度 | 為替差損 |