レバレッジはどれくらい安く買えるかによって決定します。

たとえば以下のチャートを見てください。

これは、南アフリカランド/円の、
1995年1月からの月足チャートです。

「いつ買えばいいか？」で書いた方法で考えると、
歴史的にみて、かなり安い水準にあると言えます。

為替レートの水準としては、
買っていい部類に入ると思います。

では、この南アフリカを買う場合、
レバレッジを何倍にすればいいでしょうか？

スワップ狙いの長期で考えるので、
基本的にいくら含み損が発生しようが放置します。
（ただ、少しでも含み損になる可能性を低くするために、
相対的に安い水準にある通貨を選んでいます。）

ですので、この場合、
10年来の最安値である、9.29円を考慮して、
9円まで下がることを想定します。

たとえばマージンコールなし、ロスカットが30%、
1万ランド購入する必要証拠金が1万円の業者を考えます。

証拠金を5万、10万、15万の3パターンで考慮すると、

証拠金	購入通貨数	レバレッジ	ロスカット レート	金利	年利
50,000円	1万通貨	2.80	9.30円	14,965円	29.93%
100,000円	1万通貨	1.40	4.30円	14,965円	14.97%
150,000円	2万通貨	1.87	6.80円	29,930円	19.95%

*レートは1ランド：14円で計算しています。
*1万ランドのスワップを41で計算しています。
*ロスカットレートとは、業者にロスカットされてしまうレートのことです。

となります。

1ランド9円まで下がっても踏ん張れる方がよければ、
この表の証拠金10万、15万の様な設定にし、
9.30円までも下がることはそう無いだろう、
と考えるなら、5万のプランではじめればよいと思います。

5万円プランの場合、
もし1ランド9.30円付近まで下がってきた時に5万の証拠金を補充し、
途中から証拠金10万にしてもいいと思います。

5万プランのロスカットレートは9.30円なので、
9円までの値下がりに完全に耐えうる方がよければ、
10万円プラン、15万円プランにします。

上記例のランドの場合は1日0.41銭ずつロスカットレートが下がっていく計算なので、
5万プランのロスカットレートが9円以下になるには、約74日かかります。

14965円÷365日÷1万通貨＝0.41銭

9.30円－9円＝0.3円＝30銭

30銭÷0.41銭＝73.17

つまり、ランドが9円まで下落するまでに、
74日以上かかると考える場合は5万プランでも9円まで耐えることが可能です。

重要なのは、
ロスカットせずに耐え、長期保有を目指すことです。

もし運用がうまく行き、
上下はしても、為替レートが1年後に変わっていなかったとします。

すると2年目は、スワップ益が加算されるため、
さらに条件がよくなります。

証拠金	購入通貨数	レバレッジ	ロスカット レート	金利	年利
64,965円	1万通貨	2.16	7.80円	15,330円	23.60%
114,965円	1万通貨	1.22	2.80円	15,330円	13.33%
179,930円	2万通貨	1.56	5.30円	30,660円	17.04%

やはり証拠金15万のプランが最もリスクとリターンのバランスが優れていて、
1年踏ん張れば、ほぼその先も大丈夫ですから、
為替バカ的にはこのあたりがいいかなと思います。

あとは、もともと数年スパンで考えているため、
すぐに必要なお金ではないはずですから、
自分にとってレートがいいときに決済して引き出せばよいと思います。

レバレッジは、自分が取れるリスクと、
求めるリターン、さらにその時の買値によって決めます。

もし、この例で南アフリカランドが18円くらいだったら、
もう少し下値不安が大きくなるので、
5万円プランのようにレバレッジ2.8倍はリスクがあります。

反対に、もし南アフリカランドが11円くらいだったら、
9円まで耐えればいいので、レバレッジ4倍くらいまでいけるでしょう。