為替初心者でもわかるように、本当の超基礎から解説しています。↑URLはエフエフエフエックスドットネット!

為替 超入門 > ちょっと難しい実践的な分析 > 3つ以上の通貨のボラティリティの算出方法

ちょっと難しい実践的な分析

3つ以上の通貨のボラティリティの算出方法

*このページの情報は2008年08月22日時点のものです。

ここまでに、2つの通貨を合計したボラティリティの計算方法を紹介しました。

しかし実際には、3つ以上に分散することの方が多いと思います。

3つ以上の通貨を合計したボラティリティの計算は少しややこしいのですが、
やはり実践には欠かせないので、ここで説明しておきたいと思います。

わけがわからない言葉や計算が出てくると思いますが、
実際の計算は全てエクセルがやってくれますし、
手順だけを覚えてもらえれば、初心者でもやれる範囲だと思います。

それでは実際に3つ以上の通貨のボラティリティを算出してみたいと思います。

今回は、USD/JPY、ZAR/JPY、GBP/JPYの3つを保有することを想定して、
2002年1月8日から2007年1月8日までの5年間のデータをもとに算出します。


 1.データを取得し、各通貨のHVと金利を計算する
「ヒストリカルボラティリティで通貨の変動幅を測る」と同じ様にして、
各通貨のHVと金利を算出します。




 2.各通貨の投資比率を追加する
すでに自分のポートフォリオがある人は、
実際に保有している比率を入力し、
まだポートフォリオがない人は、
自分がこれくらいで持とうと思っている比率を入力してください。




 3.各通貨ごとの相関係数を算出する
「どの通貨の組み合わせが有利か?:相関係数」と同じ様にして、
各通貨の相関係数を算出します。




 4.分散マトリクスを作成
ここは理屈を理解しようとすると、
数学の域に行ってしまうので、
やりかただけ覚えてもらえればと思います。

3つ以上の通貨の全体的なHVを求める場合、
分散と共分散(きょうぶんさん)が必要になります。

分散と共分散は以下の式で算出できます。

Aは通貨ペアA、Bは通貨ペアBのことを表します。

分散=標準偏差の2乗
共分散=相関係数×AのHV×BのHV

さらに、

同じ通貨同士なら、「その通貨の投資比率の2乗×分散」
異なる通貨同士なら、「Aの投資比率×Bの投資比率×共分散」
の計算をし、表に入力します。

まず同じ通貨同士のマトリクスから入力します。

次に異なる通過同士のマトリクスも完成させます。




 5.ポートフォリオ全体のHVを算出する
最後に、分散マトリクスの数値を全て合計し、
平方根を求めると、その数値がこのポートフォリオ全体のHVとなります。

この通貨ペア、投資比率だと、5.24%となり、
各通貨を単独で持つ場合より、
リスクが軽減されていることが確認できます。


この例では3つの通貨でしたが、
通貨数がいくら増えようと、
その分算出する値が増えるだけでやり方は同じです。

ポートフォリオ全体の金利は、
金利×投資比率を全通貨分加算すれば算出できるので、
リスクに対するリターンも数値で確認することができます。

3つ以上の通貨でも、
ポートフォリオ全体のリスク、リターンが算出できるので、
この値を使用すれば、「自分のポートフォリオは最悪どれくらい損をするのか?」
と同じやり方で、3つ以上の通貨全体のVaRを計算することも可能です。

ここまでできると、
かなり実践で使えるケースが多くなってくると思います。

やや難しいところもあるかもしれませんが、
マスターすれば算出するのにもさほど時間はかからなくなりますし、
今まで見えなかったところが見えてきますので、
かなり費用対効果の高いスキルだと為替バカは思っています。

にほんブログ村 為替ブログへ
↑よかったら1票お願いします!