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神聖なるFX業者の選び方

ロールオーバーとか値洗いってなに?

GFT系とかSAXO系と同じくらい知っている前提で使われる言葉として、
ロールオーバーとか値洗いという言葉があります。

これも初心者の人にとっては全く意味がわからないと思いますので、
ここで説明しておきたいと思います。


 ロールオーバーってなに?
FXでは、通貨を一度買えば、
自分が決済しない限り、
永遠にポジションを持つことができます。

しかし、意外なことに、実は我々が取引している為替は、
直物為替(じきものかわせ)と言って、
2営業日後に必ず決済を行うルールになっています。

ですので、普通なら自分がどれだけ長期保有したいと思っていても、
2日おきに必ず決済しなければならい仕組みになっています。

でも、自分は長期的に通貨を保有したいと思っているのに、
いちいち2日おきに決済しなければならないとすると非常に面倒ですよね?

そこで、業者が気を利かせて、スワップ取引というものを使って、
その人が決済注文を出さない限りは、
決済日を永遠に自動的に延長してくれているのです!

この仕組みをロールオーバーと言います。

ロールオーバーはどの業者も必ずやっていて、
投資家が何も頼まなくても、自動的にやってくれます。

これによって、
我々は、一度約定すれば、
永遠にそのポジションを保有できるようになっています。
(厳密には「さも永遠に保有できているかのように見える」が正しい表現です。)

このロールオーバーという便利で気の利いた仕組みは、ほぼ無料で行ってくれます。

「ほぼ無料」と言ったのは、実はほんのちょっとはコストが発生しているからなんですが、
このコストはスワップ金利で調整されています。

つまりロールオーバーコストが高い業者はスワップがちょっと安い、
という感じになっています。

「売りも買いもスワップ支払いになるケースについて」で、
英ポンド/米ドルはポンドとドルの金利が全く同じ場合は、
売り、買い両方で少しだけスワップがマイナスになる、
と書いてありますが、これはロールオーバーコストがかかってくるためです。


 値洗いってなに?
一方値洗いというのは、
資産を再評価することです。

FX業者のログイン画面で、
「更新」ボタンを押したときに、
今のレートで資産を評価しなおすのが値洗いになります。

本来値洗いというのはロールオーバーと関係ない言葉なのですが、
ロールオーバー時に値洗いする業者とそうでない業者があって、
この違いを気にする人が多いため、
ロールオーバーと値洗いという言葉を一緒に耳にすることが多いです。


 ロールオーバー時に値洗いする業者としない業者の違いは?
ロールオーバー時に、
値洗いをする業者としない業者の大きな違いは、
ポジションが毎日清算されるかされないか? の違いがあります。

値洗い無しのロールオーバーを採用している業者の場合、
元の建値はずっとのこり、
評価損益も毎日蓄積されていきます。
(株と同じ方式です。)

しかし、値洗い有りのロールオーバーを採用している業者の場合、
毎日ロールオーバー時のレートで資産が再評価され、
元の建値もその時のレートで更新されます。

これによって口座残高も更新されるため、
元の建値がわからなくなってしまいます。

株をやっていた人は特にそうですが、
基本的に初心者投資家には、
値洗い無しのロールオーバーが好まれる傾向があるようです。

ただ、基本的にはどちらかが有利ということはほとんどなく、
とりあえずは好みの問題だと思っておいてください。

外貨/外貨の通貨ペアで巨額を運用する場合には、
少しだけ収益に影響する部分があるのですが、
はじめのうちはこれについて深く考える必要はないでしょう。

感じ方の問題です。

では、具体的にはどう違うのか?を説明したいと思います。

米ドル/円を105円で1万ドル買った場合で、
スワップが49円と想定した場合、
まず、値洗い無しのロールオーバーを採用している業者は、、

建値 現在のレート 為替損益 スワップ益
105円 106円 1万円 0円
1日後 105円 106.2円 1万2000円 49円
さらに1日後 105円 106.5円 1万5000円 98円
さらに1日後 105円 106円 1万円 147円
さらに1日後 105円 105.5円 5000円 196円
さらに1日後 105円 104.5円 -5000円 245円

という感じになります。

建値はずっと105円でかわらず、
スワップ益は為替差益とは無関係に毎日49円づつ、
蓄積されて行きます。

これに対し、値洗い有りのロールオーバーを採用している業者の場合は、、

建値 現在のレート 為替損益 スワップ益
105円 106円 1万円
1日後 104.9951円 106.2円 1万2049円
さらに1日後 104.9902円 106.5円 1万5098円
さらに1日後 104.9853円 106円 1万147円
さらに1日後 104.9804円 105.5円 5196円
さらに1日後 104.9755円 104.5円 -4755円

というようになり、
スワップ益が為替損益に合算される形になります。

おそらく多くの初心者にとっては、
前者の方が理解しやすいのではないでしょうか。

外貨/外貨で巨額を運用する場合以外は、
感じ方だけの問題だということを書きましたが、
逆に言えば、外貨/外貨に巨額投資する場合は、
少し収益に違いが出てきます。

結論から言うと後者の値洗い有りのロールオーバーの業者の方が、
やや有利ですが、ここでは深く言及しません。

気になる人は、
「資金調達金利 FX」とか、「資金調達コスト FX」などで、
Google検索してみてください。

為替バカの場合はもうなれてしまったので、
損益分岐点が明確にわかる値洗い有りのロールオーバー業者の方が好きですが、
初心者にはどうも不評のようです(笑)

ちなみにインターバンクでは値洗い有りのロールオーバーは、
普通のルールのようです。

また、このサイトでは、
値洗い有りのロールオーバーのことを、
値洗い型ロールオーバーと呼んでいます。

各業者の詳細ページでは、
「値洗い型ロールオーバーを採用しているか?」という項目を設けており、
○×で確認することができます。

「決済せずにスワップ益を出金できるか?」へ進む→

基礎編

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